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【半導体】TSMCの先進封止FOPLP試作ライン、子会社VisEraかXintecに設置の報道
2025-01-15 11:06:02
台湾の金融情報メディア『MoneyDJ(理財網)』は2025年1月14日付で、ファウンドリ最大手、台湾TSMC(台積電)がパネルレベルのファンアウトパッケージ「FOPLP」の試作ライン(mini line)を、台湾子会社VisEra(采鈺)かXintec(精材科技)に設置することを検討しており、2026年の竣工を目指しているとの情報が、台湾の市場や半導体サプライチェーンに広がっていると報じた。


  MoneyDJの伝えた半導体サプライチェーンは、TSMCがFOPLP基板のサイズを当初515x510mm(長さ515mm、幅510mm)に設定していたが、「保有コスト(COO=Cost of Ownership)」を考慮した結果、300×300mmに最終決定したと指摘。その上で、VisEraかXintecに試作ラインを構築し、2026年の竣工、2027年以降に成果を上げることを目指していると述べた。

FOPLPについてMoneyDJは、技術的には「矩形」の先進封止技術「CoWoS-S」や新型先進封止「CoWoS-L」に属するもので、矩形の基板設計を採用し、利用可能なスペースを拡大しつつ、コスト効率を向上させると指摘。その上で、TSMCでは、FOPLPのCoWoS-Rプロセスで米ブロードコム(Broadcom)、CoWoS-Lで米エヌビディア(NVIDIA)や米AMDを潜在的な顧客として想定していると伝えた。

MoneyDJの伝えた台湾の市場関係者は、TSMCが光学分野に高度な技術的基盤を擁するVisEraかXintecにFOPLP試作ライン設置を検討しているのは、TSMCのシリコンフォトニクス取り組みに関係していると指摘。その上で、シリコンフォトニクス技術に特化し、SEMIシリコンフォトニクス産業連盟にも加盟、2025年には光導波路コンポーネントの試作を完了し、2026年には標準コンポーネントライブラリの開発を予定しているVisEraに設置する可能性が高いと述べた。

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